2011/02/06

自身を表すラベル

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大学院を卒業して以来、自分自身が何によってかたちづくられているか、ずっと考えさせられていた。

学生でいたあいだは、「生物学をやっています」「人類学をやっています」と胸をはって答えることができ、まさにこれらが自分自身を表していたと感じていた。

しかし、会社員になってからは、自分が何者であるか、人に伝えるのが難しくなった。
自分はエンジニアでもなく、ビジネスパーソンでもなく、仕事については、胸を張って人に伝えられることが何もなかった。
したがって、自分自身を、ある企業の社員であると紹介することによって、かならず、相手をあざむいているような気分になった。
プログラミングを学びはじめて、また、仕事がある程度目に見える成果につながるにつれて、この心苦しさは緩和されてはきたけれど、それでもゼロになることはないと感じている。

もちろん、自分自身にそのようなラベルをはって、わかりやすく性格づけするのが最適解だとは決して思っていない。
しかし、社会に暮らす以上、他人は自分をそのようなラベルのもとに眺め、それが真であろうとなかろうと、自分はそのことを意識せざるを得ない。

…あなたは普段何をしているのですか?
…あなたはどんな人間ですか?
こう問われたとき、迷いなく口に出せる答えは、自分自身を縛るかもしれないが、ときには自身に勇気を与える。
そんなことを考えている。

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